こんにちは♪
犬猫美容室店主のともです(´ω`)
トリミングはとても奥深くて、日々勉強です。
今ではお仕事にできるようになったトリミングですが、
初めて愛犬をシャンプーした時の事を思い出すと本当に酷かったです^^;
小学校低学年で、将来は動物関係の仕事に就く!と、
漠然とした夢を持っていましたが、シェットランド・シープドッグの初代愛犬が家族になったことでトリマーという具体的な夢を持ちます。
動物が好きで、動物に携わる職業は沢山ありますが、その中で私がなぜトリマーを選んだのかを書いていきますので、最後まで読んでいただけたらしっぽ振って喜びますーーーUo・ω・oU〜♡
Contents
無知すぎるシャンプー
愛犬の散歩、ご飯や、しつけに体のお手入れまで、もちろん全て当時小学校6年生の私が担当!
念願のワンコが来てからというもの、
ウキウキ、ハッピーでやる気満々な私は毎日が楽しくて楽しくてしかたがなかったです。
2週間に一回はシャンプーしてあげるよー!
とホームセンターで買った安い犬猫用のリンスインシャンプーで張り切って洗いました。
何も知識もなく、誰に教わるでもなく。
家のお風呂場で、首から下を洗いました。
顔を洗わなかったのは、目、耳、鼻に水や泡が入るのが怖かったし、それによって愛犬が病気になるのでは、
と思うと濡らす事も出来ませんでした。
そもそも犬の顔を洗って良いということすら知りませんでした^^;
シャワーはさすがにお湯でしたが、シャンプーは原液で。
かなり泡立っていたと思いますが、問題はすすぎです。
シェルティは毛量がとても多いので、泡を流すのに時間がかかります。
愛犬はとってもお利口さんにシャンプーをさせてくれましたが、私はシャンプーの泡をすすぎきれずに、
よし、こんなものでいいだろう!
と、疲れた事もあって終了していました。
犬をシャンプーするだけでとってもヘトヘトになるんですね(;´д`)
ひどすぎる自然乾燥
お風呂場でシャンプーが終わってからは、家の中ではなく外のテラスで乾かそうとレジャーシートを広げて、ドライヤー1台を準備していました。愛犬はドライヤーの音が嫌いでリードが許す限り逃げ回っていたので、すでに体力と気力がなくなっている私には扱いが大変でした。
乾かす時には私はもうくたくたでビショビショでお手上げモード。
よし!天気にお任せしよう!
と、愛犬をビショビショのまま外で自然乾燥(放置)してました。
このことはトリマーとして考えると、とんでもない事です。
毛量の多いシェルティはただでさえ乾かすのに時間がかかって大変なのに、天気がいいとはいえ、自然乾燥で地肌まで乾くとは到底思えません。
冷たくて濡れた服をずっと着ているのと同じなので、体が冷えて体調を崩してもおかしくないです。
幸い、愛犬は体調不良はなく元気でしたが、申し訳なかったな(´;ω;`)と今でも思います。
赤く、ブツブツが広がった愛犬のお腹
そんなシャンプーをくりかえしていたある日、しきりにお腹を気にして舐めている愛犬の様子が気になりました。
ゴロンと寝転がらせてみると、お腹全体が真っ赤に、そして湿疹のようなブツブツが沢山できていました。
湿疹のようなものは黄色い膿が所々に出ていて、見るからに痛痒そうだったのを覚えています。
そして毛をかき分けて見て行くと、お腹だけではなく背中や脇腹など、全身に同じものができていました。
これは大変だ!
と思い、母が休みの日に動物病院に一緒に連れて行ってもらいました。
すると症状を見た獣医さんが、
「原因はシャンプーのすすぎ残しですね」と。
私のせいで愛犬が辛い思いをしている、と思うと心の底から愛犬に申し訳なかったです。
処置としては、飲み薬を処方いただきました。
飲ませてから2、3日で赤みが引いていき、湿疹のようなものもかさぶたのように茶色くなり
愛犬もあまり体を気にしなくなりました。
そして診察の際、獣医さんから今後のアドバイスとして、
「これからは定期的にプロにトリミングをしてもらった方が良いですよ。
このこ(愛犬)は素人がシャンプーするには難しすぎます。
プロは顔の洗い方も全然違いますからね。
もしよかったらうちの病院のトリミングサロンがあるのでトリミングに連れて来て見てください。
皮膚の健康も保てるし、仕上がりが違いますよ!」
と言われました。
この時初めて私は、犬って顔洗うんだ!?
と、犬も顔や耳を洗うことを知ったのです。
それからトリミングの予約をすぐに入れ、後日連れていきました。
初めてのトリミングサロン
動物病院に併設されたトリミングサロンは小さめでしたが、ガラス張りになっていてトリミングの様子を見ることができました。
今ではそのようなお店は珍しくないですね。
ですが20年近く前のその当時は感動した記憶があります。
我が家に愛犬を迎え入れた時は、ペットショップ側が事前にトリミングをしてくれていたと思いますが、
それから約1年が経ち、私たち自身でトリミングサロンに連れて行くなんて初めての経験だったので
ドキドキワクワクしていたのを覚えています♪
母がサロンの書類を記入し終えると、あっという間に愛犬は連れて行かれ、
え、もう行っちゃうの!?
という感じでした。
その時の愛犬といえば、しっぽがピーンと上を向き、フッサフッサと振りながらとてもご機嫌に行くのです。
僕を置いて行かないで〜!
離れたくないよ〜!
という素振り一つありませんでした。
私の方がなんだか寂しかったです。
トリマーさんに数時間後に迎えに行く約束をして母と共にその場を後にしました。
私は無知すぎてどの位愛犬が変わるのかも想像できませんでした。
ただ、毛をカットするわけではないし、シャンプーだけだからそんなに変わらないんじゃないかな。
という気持ちはあったと思います。
3時間ほどあったので、ショッピングをしたり、本屋さんで動物のコーナーを見て時間は過ぎました。
さあ、愛犬を迎えに行くぞ!
と、愛犬と離れる前よりももっともっとワクワクドキドキしながらお店に入り、
私たちに気づいたトリマーさんはすぐに愛犬を連れて来てくれくれました。
トリマーさん「お待たせしました〜」
[愛犬登場]
えええええーーーーー!
このこ本当にうちの子なの!?
別の犬みたい!!!
毛がすごいフサフサでツルツル〜〜〜ふわっふわ!
い〜い匂い!
前よりももっともっともっと可愛くなった!!!
こんなに細かったんだ!
全然違う!!!
魔法みたい!!!
すごい!すごすぎる!!!
トリマーさんてすごすぎる!!!!!
トリマーさんて神だ。。。。。!!!!!!!
あの時の感動といったら、雷が落ちたくらい衝撃的なものでした。
私とプロトリマーさんの違い
心の底から感動した、愛犬の初めてのトリミングサロン。
本当に本当にトリマーさんはすごい!と感激したと同時に、自分が愛犬に対してやってきたシャンプーや手入れのことを
思い返すと、恥ずかしくてたまらなくなりました。
私(超ど素人)
・普段のブラッシングは愛犬が噛んだり、逃げたりして嫌がるから満足にできない。
→今思うと道具の使い方や犬の扱いが下手すぎて愛犬が嫌がっていた可能性があります。
・やる気はあるけど疲れるし、うまくできないから途中で諦める。
→愛犬にナメられる(嫌がればやめてくれると学習する)
・いつも愛犬の毛がもつれていて死毛がたまり、通気が悪くなっていた。
→ブラッシングを満足にできないので皮膚の状態を見ることもできませんでした。そして皮膚トラブルにもつながります。
・シャンプーをすれば綺麗になると思っていた。
→死毛が溜まったままの状態でシャンプーをしていても、うまく汚れは落とせません。
そしてすすぎも満足にできないまま水分を拭き取って終わりの自然乾燥。
これでは綺麗にするのではなく、皮膚病や病気にしようとしているのと同じです。
すすぐこと、地肌を乾かし通気をよくすること、死毛を取り除くこと、
そしてシェルティという犬種に寄り添ったお手入れ方法の知識も技術も、
当時の私には全くありませんでした。
・耳掃除、爪切り、足裏の毛のカット、肛門線絞りをするという概念がなかった。知らなかった。
→犬はシャンプーをすればok!という勝手なイメージがあり、その他にもやるべきお手入れ箇所があるということを知りませんでした。
全くの無知でした。
当時の私から見たプロトリマーさん
・犬の扱いが上手、慣れている。
・犬や犬のトリミングの知識が豊富。
・トリミングが上手。技術がすごい。
・魔法が使える。
・犬の健康状態まで見てくれる。
・神
私とプロトリマーさんを比べると、天と地の差。
無知というものは怖いと思います。
ですが、知っていたらできるかというとそうではありません。
トリマーさんは学校でたくさん勉強し、トリミングの技術を磨いて来たんだ!
そう思ったら尊敬する思いと憧れが心の底から湧いて来ました。
決意
初めて愛犬をプロトリマーさんにトリミングしてもらい、心から感動しました。
当時中学一年生、夏。
私はこの時トリマーになることを決めました。
小学校低学年で漠然と動物関係の仕事につく!
と決めていましたが、具体的な夢が愛犬との出会いによって導かれました。
夢ができることはこんなに嬉しいことなんだ!
私は母と愛犬にとても感謝をした記憶があります。
まだトリマーという夢ができたばかりで、トリマーになってもいないのに。
いつか私もあのトリマーさんみたいに
ワンコとその飼い主さんをトリミングで笑顔にしたい!
そしてその10年後、偶然にも憧れの「あのトリマーさん」と一緒にお仕事をするようになります。
タイムマシンがあって、当時の私に教えてあげられたらどんなに喜ぶだろう。。。
ご縁はとてもありがたいものです。
失敗は夢へのギフト
「愛犬を皮膚病にする」という大失敗があったからこそ、今のトリマーとしての私があります。
誰に、と言う訳ではないけれど恥ずかしい、そして悔しい!
トリミングができるようになって愛犬を綺麗にしてあげたい!
ワンコと飼い主さんに喜んでもらいたい!
その思いがトリマーとしての私の土台になって、苦しい時も乗り越えてこれました。
夢と出会わせてくれた初代愛犬と母に感謝を忘れずに
それぞれの家族に寄り添ったトリミングをこれからも続けていきます。