読み物

愛犬愛猫を介護されている飼い主さんへ

ラッキー 芝桜 介護

こんにちは、トリマーともです^ ^

人も犬も猫も、今は以前に比べて長生きできる時代になりました。

それに伴い、年齢を増すごとに病気のリスクや寝たきりでの介護に、本人とその家族が向き合う機会も増えています。

今回は、大好きで大切なうちの子の介護に当たられている飼い主さんへ、

今はまだ若くて元気だけど、この先うちの子の介護に奮闘するかもしれない飼い主さんへ

伝えたいことがあります。

飼い主さんの涙

先日、愛犬の介護に当たられている飼い主さんから言われた言葉に胸が締め付けられました。

「こんな状態のこの子のトリミングやお手入れをしてくれて、あなたには本当に感謝している。

どんなに助けられていることか。

もうこんなふうになったら、どこも受け入れてなんかくれない。

普通だったら断られている。

迷惑かけて申し訳なくて。。。

本当に申し訳ない。」

 

どうして、この子のお母さんが謝るのでしょうか?

この子のお母さんは何も悪いことをしていないのに。

ただ毎日一生懸命、愛犬のお世話をして、

ただただ毎日、愛犬の不自由な体を拭いてあげて、

食欲がなくても、少しでも何か食べられるように毎食工夫をしていて、

毎日毎日愛犬が少しでもより良く過ごせるように一生懸命考えて悩んでたたかっている。

とても大事にしているのが、見ただけで伝わってきます。

愛犬を愛しているのが、それ故にとても辛いのが伝わってきます。

飼い主さんが私に謝らなければいけないことなんて、何一つないんです。

目の前のワンちゃんと、涙を流すその子のお母さんにしてあげられることが

私にはトリミングしかないんです。

むしろ私にはトリミングという事でしかお役に立てません。

このワンちゃんのお世話を全て引き受けて、介護をかわってあげることはできないし、

ワンちゃんを健康にしてあげることもできません。

その子のお母さんの涙を見ていると、自分の無力さと、もどかしさでいっぱいになりました。

愛犬・愛猫の介護は辛い

大好きなうちの子の介護は辛いです。

愛情を沢山かけていればいるほど、辛いと思います。

やんちゃで元気いっぱいで、とにかく明るかった子も、弱っていく姿にギャップがあって飼い主さんにはとてもショックでしょう。

病気や、症状によっても介護の程度も様々だと思います。

 

ご飯を食べれない。

嘔吐、下痢を頻繁にする。

うちの子の体や床、敷物に付いた汚れを掃除する作業に追われる。

やっとキレイにしたと思ったら、また嘔吐、下痢。

これの繰り返し。

部屋の中が臭いで充満する。

夜中に苦しそうにする様子から、何度も起こされる。

一生懸命お世話をしても、日に日に弱っていく様子を見ているのが辛い。

 

私自身も愛犬の介護の経験があります。

離れて暮らす今は亡き愛犬ラッキーの介護に通い、働きながらラッキーの介護をした母の苦労を聞いてきました。

若い頃はあんなに元気だったのに。

歳だ、寿命だと言えば納得できるものでもありませんでした。

子犬、子猫の頃は粗相をしても、教えていけばできるようになります。

でも、高齢になって排泄が自分でコントロールできなくなると、それから良くなる、というのはなかなか期待できません。

介護は、始まると命が終わるまで付き合うもの。

状態が悪くなっていく前提で本人も、周りも向き合うもの。

ラッキーの介護は、辛かったです。

ラッキーと一緒に暮らす母はきっともっと辛かった。

特に亡くなる前2週間は、時間がとてもとても長く感じました。

ラッキーの気持ちとは裏腹に、体調はどんどん悪くなっていって、大好きだったお外のお散歩も、食べることもできなくなりました。

ラッキーは腎臓を患っていたので、本当に苦しそうで、ただ一緒にいてあげることしかできないことが辛かったです。

ラッキーとはお別れをしたくない。

でもこの状態がいつまで続くのか。

矛盾した自分の気持との葛藤もありました。

介護は辛いです。

苦しいです。

働く飼い主さんの苦労

家族が沢山いて、いつも誰かが愛犬、愛猫のそばにいてくれる。

食べ物を戻したり排泄物で汚れても、お世話してくれる家族の誰かがいてくれるなら、何より安心できることです。

ですが、そんな恵まれた環境のご家庭ばかりではありません。

うちの子のそばに一緒にいてあげたくても、簡単にお仕事をお休みもできないでしょう。

大変なお世話から離れて、お仕事をしている時はうちの子の心配や不安も一旦は離れられます。

もちろんお仕事が息抜きになることもあります。

ですがお仕事をされている飼い主さんは、家に帰ってからのことを考えると、気がきではないでしょう。

疲れて帰宅して、うちの子の汚物の片付けから始まるのではないか。

もしかして、一人で逝ってしまっていたら。。。

 

私はラッキーのお世話には、毎日通えていたわけではありません。

そのため「ラッキーが一人いる家に帰るのが怖い」と母は言っていました。

母が一番怖かったのは、「一人寂しく逝かせてしまうこと。」

 

人手の少ない中、働きながら介護をされている飼い主さんは、本当に本当に大変だと思います。

おうちで付きっきりの飼い主さんの苦労

いつもうちの子のそばにいてあげられて、汚れてもすぐにキレイにしてあげれて安心。

体調が悪くなったら、直ぐに病院にも連れていけます。

ですが、いつも一緒にいると気が休まりません。

汚物の片付け。

弱っている姿をただただ見守る。

とても忍耐力のいることです。

できることなら、頼れる家族がいれば、

弱っているうちの子から離れて、少しでも良いのでリフレッシュできる時間を作ることが大切だと思います。

介護は孤独ではできない

介護は、精神的にも体力的にもとても堪えます。

いつまで続くのか、終わりは誰にもわかりません。

だからこそ、人手が必要です。

家族が多くて、皆で介護ができることがベストだと思いますが

そうではないご家庭も沢山あります。

どうしてもリフレッシュをする時間を取れない飼い主さんもいると思います。

そんな時は、せめて周りの人に苦しい胸の内を話してみてください。

苦しいことを話すのは、簡単ではないかもしれません。

ですが思い切って話すことで、もしかしたら良いアイデアが見つかるかもしれません。

一人で抱え込んでいるより、気持ちが軽くなることもあります。

信頼できるご友人、トリミングサロン、動物病院など、良い知恵を貸してくれることもあるでしょう。

どうか勇気を出して、ご自身のためにもうちの子のためにも、一人でも多くの味方を増やしていってください。

頼ることは悪い事じゃない

辛い時に誰かに頼ることを、申し訳ないと思わなくて良いんです。

全部、飼い主である自分がやらないと、って背負いすぎてはいませんか?

辛くて苦しいと感じるのは、愛犬愛猫に一生懸命向き合っている証拠です。

辛いときこそ頼ってください。

迷惑をかけてしまうから、とか

大変だから、とか

気を使わなくても良いんですよ。

もう十分すぎるほど頑張っているのですから。

一番大変なのは、飼い主であるあなたです。

介護をしている飼い主さんは、頑張りすぎているんです。

私で良ければお話お聞きします。

うちの子が汚れて大変な時は私のところに連れてきてください。

泣きたいときには泣きに来てください。

辛いことや苦しいことを吐き出してスッキリしていってください。

 

そしてもっとご自身をいたわってあげてください。

褒めてあげてください。

自分はよく頑張っている!

この子の飼い主として一生懸命お世話しててえらい!

わんちゃんも、猫ちゃんも飼い主さんの笑顔が大好きです。

笑顔が難しいときももちろん、ありますよね。

そんな時は、少しの時間でも良いので

ご自身のためだけに美味しいお茶を入れてください。

好きな音楽を聴いたり、リラックスできることなら何でも良いです。

10分だけ、5分だけでもいいのでご自身のためだけに時間を使ってください。

わんちゃんも猫ちゃんも、飼い主さんが元気になれるなら喜ぶと思いますよ♪

キレイでいられるためのお手伝い

大好きなうちの子の介護は本当に大変なことです。

私にできることは、トリミングを通して微力ですがお手伝いをすることです。

トリミングは洗う、乾かす、カットするだけではありません。

10歳以上だからお断り、ということは致しません。

その時時での体調を見て、飼い主さんのお話をお伺いして、わんちゃん猫ちゃんに負担の少ないお手入れをさせていただきます。

また、お家でのお手入れアドバイスや、汚れにくいカットスタイルなどご提案をさせていただきます。

もしも年齢制限や、体調面でトリミングサロンさん等で良くない思いをされた経験がある飼い主さんは、遠慮なくご連絡ください。

お力になれることがあるかもしれません。

私は一生懸命愛犬愛猫と向き合っている飼い主さんの力になりたいです。

 

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